LCA編

ABOUT LCA

01.

ライフサイクルアセスメント(LCA: Life Cycle Assessment) とはなんですか?

製品やサービスの原料調達から製造、流通、使用、廃棄に至る一生での環境に対する影響を定量的に評価する手法のことです。

02.

LCAを実施する意味は何ですか?

LCAを実施する際には、「目的と調査範囲」を設定しますので、狭義では「設定した目的を完遂する」といった意味があります。LCAで定量化を行うと、様々な視点(LCAでは「影響領域」と言います)で見た場合の比較評価、トレードオフの結果を把握することができます。 例えば、次表に石油由来のポリエチレン(石化PE)とバイオポリエチレン(バイオPE)をライフサイクルで比較した時に得られる知見の例を示します。

この表の黄色の「大」や「小」と記したところには具体的な数値が入ることになり、一定の条件下での比較結果を得ることができます。これらの数字自体ももちろん重要なのですが、青色の前提条件や備考に示した情報も重要です。なぜならば、このような前提条件が変わってくると結果も大きく変わってくることがあるからです。また、バリューチェーン上での様々な変更(上記の例であれば、原料作物の変更)がどの程度結果へ影響を与えるのかを定量情報として把握できるので、意味のある改善へ向けた有効な情報を提供します。 結局、LCAを実施する広義の意味は、より広い視野で、今後取り得る様々な選択肢について妥当な意思決定をするための情報が、科学的事実の裏付け、透明性をもって入手できることだと言えます。

03.

LCAにはどういった用途がありますか?

LCAを実施すると、科学的な事実に裏付けされた、自社製品・サービスのサプライチェーン、バリューチェーン全体の環境負荷、社会負荷のホットスポットの把握ができます。 このような情報は、自社ビジネスのリスクと機会の把握、顧客からのデータ開示要求への対応、サプライチェーンの改善、環境配慮設計、マーケティング、他社との差別化、カーボンプライシングへの対応、社内外のステークホルダーへの環境コミュニケーションといった様々な目的に使用できます。

04.

LCAに関する国際規格はありますか?

LCAを既定する国際規格としては、ISO 14040(Principles and framework)、14044(Requirements and guidelines)といった規格があります。また、この他にライフサイクルアセスメントに関係が深い国際規格としては、ISO 14025 タイプ3環境ラベル(Environmental labels and declarations - Type III environmental declarations - Principles and procedures)、ISO 14067カーボンフットプリント(Greenhouse gases - Carbon footprint of products - Requirements and guidelines for quantification)、ISO 14046ウォーターフットプリント(Environmental management - Water footprint - Principles, requirements and guidelines)、ISO TS 14072組織のLCA(Environmental management - Life cycle assessment - Requirements and guidelines for organizational life cycle assessment)などがあります。
現在の規格について詳しくお知りになりたい場合には「ライフサイクルアセスメントの新規格:ISO14040およびISO14044について」をご覧ください。

LCA
コンサルティング
サービス編

LCA CONSULTING SERVICE

01.

TCO2ではLCAに関するコンサルティングサービスは提供していますか?

はい。スクリーニングLCAやLCA報告書のチェック、LCIデータの作成、LCA文献調査といった業務から、カーボンフットプリントやEPDの申請代行、ISO 14040/44に準拠したLCA報告書の作成、クリティカルレビューの対応、LCA実施体制構築、ソフトウエアの導入支援など、LCAに関する様々な業務を経験豊富な弊社のコンサルタントが対応させていただいております。詳しくはこちらでご覧ください。

02.

経験が豊富なLCAコンサルタントにお願いすると何が良いのですか?

当社の経験豊富なLCAコンサルタントは、様々な分野でいくつものLCAやレビューを行っており、それぞれの分野における重要な文献を把握し、LCA結果に対する相場感を持っています。また、SimaProを使用して透明性が高い方法で問題の本質を見てLCAを実施しますので、より短時間で信頼性の高いLCAを実施することができます。また、ISOやEPDといった所謂「お作法」についての心得もありますので、これらに準拠する作業について全体像が見通せていることから、後で工数が増えるといったトラブルはあらかじめ回避できます。LCAコンサルタントの業務については、代表の正畠が「LCAコンサルタントの果たす役割と今後の展望」として、LCA学会誌へ寄稿した記事がこちらでご覧いただけます。

03.

EPDやカーボンフットプリントの算定のコンサルティングは行っていますか?

はい、行っております。国内外のプログラムオペレーターについて、PCR策定、EPDやカーボンフットプリントの認証の取得をお手伝いいたします。

04.

社内のLCA実施体制を構築するのを手伝っていただけますか?

はい。LCAに関する講習会、データ収集、ツールの選定、トレーニングなどLCA実施体制の構築についてのご相談を承っております。また、必要に応じてアカデミアの先生方をご紹介申し上げることもできます。これらのご相談については、こちらからお問い合わせください。

05.

クリティカルレビューは行っていますか?

当社では現在クリティカルレビューをサービスとしては提供しておりませんので、協力機関様をご紹介する形となります。

06.

LCAに関して相談したいことがあるのですが、どうしたら良いですか?

必要に応じてオンラインの会議などを設定させていただき、お話を伺った上で、お客様に最適なご提案をさせていただいております。まずはこちらからお問い合わせ

LCA
ソフトウェア編

LCA SOFTWARES

01.

LCAソフトウエアを使うと何が良いですか?

LCAは以下の4ステップを時間とコストの制約下で、何度も繰り返し行うことで実施します。
①目的と調査範囲の設定
②インベントリ分析
③インパクト評価
④結果の解釈
LCAソフトウエアが主に支援するのはこの中の②と③のステップになります。最新のデータベースや影響評価手法を提供し、結果の算出、間違いの検出、複雑な計算を支援します。 例えば、弊社ではお客様よりLCAの算定コンサルティングをご依頼いただいた場合には、特にお客様よりツールの指定がなければ、必ずSimaProを使用してLCAを行っています。LCAソフトウエアを使用するメリットについて、弊社代表の正畠が「世界で最も広く使われているLCAソフトウエア」としてLCA学会誌へ寄稿した記事がこちらからご覧いただけます。

02.

現在Excelの原単位表を使用してLCAを行っていますが、SimaProで行うLCAは何が違いますか?

以下のLCAソフトウエアの構成図をご覧ください。

LCAソフトウエアは大きく分けると計算を担うソフトウエア部分とデータベース部分から構成されます。更にデータベースは、インベントリデータベース(IDEAやecoinvent等)、影響評価手法(LIMEや環境フットプリント等)に分けられます。 Excelの原単位表を用いて算定をされている場合には、図の赤枠線の「環境影響評価結果原単位」(原単位:例えばXX [kg-CO2/kg])を用いて、その投入量の一次データを掛け合わせて積算してLCAを実施されているのではないかと思います。しかし、この原単位は、その上流にも多くの単位プロセスが連鎖してできてあがっているものであり、それらを全て上流遡及の計算を行い、その結果へ特定の影響評価手法を適用した結果です。SimaProのようなLCAソフトウエアと単位プロセス型のデータベースを組み合わせて使用した場合、そのような上流にある単位プロセスも、分析実行の都度、毎回、上流遡及しながら計算していますので、高い透明性や柔軟性を持っています。つまり、原単位を適用した算定は比較的簡単に行えますが、一階層分の透明性しかなく、なぜそのような負荷が発生しているのかについてプロセスの連鎖を簡単に掘り下げてホットスポットを特定することや、掘り下げた単位プロセスを変更したりすることは容易ではありません。一方で、SimaProでは元々、単位プロセスの連鎖としてLCAモデルを扱っていますので、このようなプロセスの連鎖を掘り下げていくことや、それらのプロセスを変更して、再計算するといったことが容易に行えます。結果として、圧倒的な情報量の違い、LCAを実施する際の柔軟性の差があると言えます。

03.

SimaProでウォーターフットプリントは計算できますか?

はい、行えます。水に関するインベントリ、影響評価手法を搭載しています。

04.

SimaProをSCOPE3の計算に使用できますか?

はい、ご利用いただけます。

05.

SimaProでは欧州環境フットプリント(PEF)の計算は行えますか?

はい、PEFに対応した影響評価手法を搭載していますので行えます。ただし、英語版の方が最新のデータを搭載していますので、英語版をご利用ください。また、PEFのデータベースをこちらから別途お申し込みいただき、入手するとそちらのデータベースもPEFを算定する目的で無料でご利用いただけます。

06.

SimaProでLIME3は使えますか?

はい。有効なSimaProのサービス契約をお持ちのお客様には、以下のLIME3のパラメーターを明確にしていただければ、影響評価手法を生成してお渡しします。
①生産/消費
②割引率(3%、5%、7%)
③評価したい国、地域

なお、LIME3の詳細についてはこちらでご覧いただけます。
LIME3についてより詳しくお知りになりたい方は「LIME3: グローバルスケールのLCAを実現する環境影響評価手法」書籍をご購入いただけます。

07.

SimaProではexiobaseは使えますか?

はい、こちらから無料で入手してご利用いただけます。

08.

SimaProではソーシャルホットスポットスクリーニングは行えますか?

はい、おこなえます。算定にはSHDB、PSILCAといったソーシャルホットスポットデータベースが必要となりますので、それらをあらかじめ入手していただき、お持ちの一次データを金額へ換算していただく必要があります。

09.

SimaProについてより詳しく聞きたいのですが?

オンラインでデモなどをさせていただいておりますので、こちらからお申し込みください。

10.

SimaProを利用したいのですが費用はいくらぐらいかかりますか?

機能、商用/教育用、無期限/期限付き、お使いになるデータベース等によって導入費用が異なります。ライセンスの種類と価格についてはこちらでご覧いただけます。また、データベースとソフトウエアを最新にしておく場合には、サービス契約の費用をお支払いいただく必要があります。

11.

サブスクリプション型のSimaProはありますか?

1年間の期間限定ライセンスがあります。ライセンスの種類と価格についてはこちらでご覧いただけます。

12.

SimaProでデータ収集はできますか?

SimaPro Collectというクラウド製品(英語のみ)では、アンケートを設計し、データ収集を行うことができます。

13.

SimaProのデモ版を使いたいのですが、どうしたら良いですか?

デモ版はダウンロードしていただけます。こちらからお申し込みください。

14.

SimaProのデモ版ではどのような機能が利用できますか?

原則として全ての機能をご利用いただけますが、ライセンスの制約があるデータベースの参照、データのインポート/エキスポート、自分で編集したデータの保存回数、不果実性分析実行回数、といったことに関して制限があります。

15.

SimaProの製品版のライセンスを複数のコンピューターで同時に利用できますか?

SimaProはアクティベーションが必要で、デスクトップ版のライセンスは同時に1つのコンピューターでのみご利用いただけます。教育機関向けに提供されているFacultyライセンスでは同一ライセンスで複数のコンピューターにインストールが可能です。企業向けのライセンスでは本ライセンスは提供されておりません。

16.

SimaProを別のコンピューターへ移したいのですが、どうしたら良いですか?

以下の手順でSimaProが導入されているコンピューターを変更することができます。
①インターネットに接続した状態(外部への通信ができる状態)で古いコンピューターに入っているSimaProをアンインストールします。
②ライセンス入手、又は最新のサービス契約の購入時に配布された登録コードを用いて、新しいコンピューターへSimaProをインストールします。
③古いコンピューターにあるSimaProのデータベースファイルを、新しいコンピューターへコピーします。
④新しいコンピューターで、データベースファイルをコピーしたフォルダを新しい場所として追加して、データベースを開きます。
⑤データベースを最新版にアップデートする場合にはマニュアルに沿ってデータベースアップデートファイルを入手し、インストール及びデータベースのアップデートを行います。

うまく移行できない場合には弊社のサポートへメールにてご連絡ください。

17.

ecoinventとIDEAを同時にSimaProで使うことはできますか?

現在両方のデータベースを混合して使用することはできません。データベースを切り替えて使用する形となります。

18.

SimaProの結果を共有したいのですが、良い方法はありますか?

SimaProには、豊富なエキスポート機能を持っていますので、それを使用してExcel等へ算定結果の表やグラフを出力することができます。また、Report Makerという製品はWordやExcelにSimaProの結果を埋め込むことができます。 より高度な共有方法としては、SimaPro Shareというクラウド製品(英語のみ)があります。デスクトップ版のSimaProで行った算定結果をそのクラウドプラットフォーム上で他のユーザーと共有することができますが、その設定には一定程度のトレーニングが必要です。

19.

SimaProに教育用ライセンスはありますか?

はい、準備しております。ライセンスの適用対象や種類についてはこちらでご覧いただけます。

LCA
データベース編

LCA DATABASE

01.

なぜLCAデータベースが必要なのですか?

LCAでは、資源の採掘に遡ったデータが必要となり、実施には多くのデータが必要となります。例えば、よく用いられる電力データですが、複数種類の発電方法、それら全ての燃料や副資材の採掘と輸送方法といったデータを、LCAを実施するたびに全て一からLCA実務者が収集することは現実的ではありません。そこで、あらかじめ世の中でよく使用されるような製品やサービスについて平均的なデータを準備してあるのがLCAデータベースです。このようなデータベースがあると、自分がよくわかる範囲のデータ(一次データ)だけを収集すれば、その上流のデータについてはデータベースが提供するデータを用いることができ、限られた労力でLCAが実施できます。

02.

LCAデータベースにはどのようなものがありますか?

SimaProで現在サポートされているデータベースの一覧についてはこちらでご覧いただけます。公式にサポートされているデータベース以外にも、ecoinventに追加していく形のデータベースや、exiobaseといった多地域間産業連関表のデータベースなど、様々なLCAデータベースがご利用になれます。

03.

どのLCAデータベースを利用したら良いですか?

LCAデータベースは目的にあわせて選択して使用するものです。例えば、日本において生産・使用・廃棄される製品のLCAを実施するのであれば、IDEAが最適でしょう。欧米のユーザーへ向けてLCA結果を発信されたいのであれば、ecoinventを使用することがより適当かもしれません。また、ソーシャルホットスポット分析を実施するのであれば、SHDB(Social Hotspots Database)やPSILCAといったデータベースがあります。

04.

LCAデータベースに含まれるプロセスのリストがほしいのですが?

LCAデータベースに関してご相談は、こちらへお問い合わせください。

05.

LCAデータベースについてより詳しく聞きたいのですが?

LCAデータベースに関してご相談がある場合には、こちらへお問い合わせください。

Thank you for subscribing

メールマガジン購読ありがとうございます

このたびはメールマガジンのご登録、誠にありがとうございました。配信を楽しみにお待ちください。その他、何かご不明な点等ございましたら、お気軽にお問合せください。

ー TCO2株式会社

お申込みいただき
ありがとうございます。

Thank you for your application.

デモ版ダウンロードにお申込みいただき、誠にありがとうございます。

 

ご登録されたメールアドレス宛てにダウンロードリンクをご送付いたしますので、今しばらくお待ちください。