環境に良い製品に対する需要の高まりに伴い、「環境に良い」ことに対する正確性が問われるようになってきています。このような要請に対し、製品環境宣言(EPD:Environmental Product Declaration)は、企業が自社製品について行う環境パフォーマンスに関する主張について、その定量性を担保したエコラベル(タイプⅢ環境ラベル)で裏付ける方法です。自社製品についてEPDを取得することは、なんら科学的な裏付けのない「環境に良い」と主張する製品と、完全に一線を画する真摯な取り組みの一つと言えます。
EPDの取得は、「製品のカーボンフットプリント」と同様に、LCA(Life Cycle Assessment)を用いて、PCR(Product Category Rule:製品カテゴリ別ルール)で定められた要求事項に準拠して算定を行い、その正確性を担保するために、第三者のエキスパートによる検証を経てから、はじめて公表が許可されます。
EPDを取得した製品は、環境側面に関して正確性の高い算定結果を公開するという意義があり、EPEAT(Electronic Products Environmental Assessment Tools)やLEED(Leadership in Energy and Environmental Design)といった海外の標準では、加点要件として認められています。しかし、実際にはラベルの取得ということ以上に、データ収集や算定の過程において、自社製品のホットスポットと改善ポイントを把握できることに真の意義があります。更に、カーボンフットプリントと違い、対象とする環境影響領域は気候変動だけでなく、資源枯渇や酸性雨、富栄養化等多岐にわたり、多影響領域間のトレードオフに関する相場感の把握も行えます。
日本国内では(一社)サステナブル経営推進機構が、「SuMPO環境ラベルプログラム」の中の「エコリーフ環境ラベル」として、ISO 14025に準拠したプログラムを運営しています。当社では、当該プログラムの検証員を努める経験を活かし、EPDの取得に際して必要となる、PCRの策定、PCRに沿った算定、検証員の対応まで、EPDの取得手順に沿った代行業務、コンサルティング業務を、お客様が必要とされる部分について実施いたします。
また、国内に限らず、米国のUL Environment、スェーデンのInternational EPD system、ヨーロッパのEN 15804に沿ったプログラムのEPDの取得も支援いたします。