製品のライフサイクルにおいて、製品を使用した後は「廃棄・リサイクル」段階(End of Life)と呼ばれますが、使用済みとなった製品が、廃棄物として埋め立て、焼却されるか、適切に処理され、その後も便益や機能を提供し続けられるのかはそのマネジメント方法にかかっています。
欧州のCE(Circular Economy:サーキュラーエコノミー)では、使用済み製品から、再利用「リユース」、材料としての価値を生み出す「リサイクル」を中心とした循環型社会から、RRRDR(Remanufacturing, Refurbish, Repair, Direct Reuse)やシェアリングといった一段拡張した枠組みを内包し、価値の最大化を測る経済システムが提唱されています。
日本においても、マルチバリュー循環(Multi-value circulation)といったコンセプトに示されるように、製品や部品に残存する多層的な価値を引き出しながら、結果的に資源効率(Resource Efficiency)を向上させるのか、といった見方が徐々に浸透しつつあります。
製品の廃棄・リサイクル段階もまたLCAで定量的に評価することができます。つまり、使用済み製品をどのように処理すると、廃棄物から生じる価値を最大化し、総合的な環境負荷を最小化できるのかといったことを明らかにしていくことができます。
一方で、システム境界をどこまで、どのように広げるのか、どの世代の製品が、どの環境負荷を負担し、どのような便益を享受するとするのが適当なのか、といったLCAの中では、廃棄物処理のLCAは最も難易度が高い部類の評価となります。
当社では、廃棄物のリサイクルに関する数多くのカーボンフットプリント、比較LCAの実績にもとづき、廃棄物の処理負荷をフェアに可視化し、お客様の廃棄物マネジメントにかかわる意思決定を支援します。